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講座レポートバックナンバー2025.05.29

アナウンサーから学ぶ 噛む力・飲み込む力・話す力を鍛える   オーラルフレイル予防講座 2025年3月1日開催

大館学び大学スタッフ
ライター:大館学び大学スタッフ

今回の講師は、各種イベントのMC・ナレーション・ゴルフ番組にも出演しているフリーアナウンサーの真田かずみさん。

自己紹介

★ 自己紹介

 真田氏は、今年度2回、アナウンサーとして話し方を中心とした講座を開催している。
 養護教諭を経てNHK秋田放送局に入局。退職しフリーアナウンサーに。現在は、各種イベントMC、ナレーション、ゴルフ番組にも出演中。今回は、アナウンサーの目線から見たオーラルフレイル予防について広めていきたいという思いで講座を開催した。

◎ はじめに

 オーラルフレイルは、2014年に日本老年歯科医学会で発表されてからまだ10年しかたっておらず、知っている人は3割程度である。なぜ、オーラルフレイルを広めようと思ったかは、祖母とのくらしにあった。

1.祖母とのくらしから気づいたこと

 大仙市在住の98歳の祖母は、3社の新聞を読み、短歌と読書が好きで、若い人の歌の歌詞に興味がある。食事の後にリンゴの皮をむいて出してくれるなど、何歳になっても人のためになりたいと思っている優しい人だ。しかし、最近部屋にこもることが多くなった(耳が遠くなったからか)。家族と話すことも少なくなっている。近くにいれば祖母との会話を多くしたいのだが・・・。
 お口の健康は、生活の質を維持し、健やかに老いることに繋がる。祖母のためにも、自分がしたいことをかなえられる心と体を維持することができるオーラルフレイル予防について取り組みたいと感じた。

講座風景

2. お口の機能の重要性

 フレイルとは、年をとって心と体が弱くなっている状態(要介護予備軍) オーラルフレイルとは、口の機能が弱っている状態(むせやすい、食べこぼす、自分の歯が少ない、虫歯、歯周病、滑舌が悪くなった、固いものがたべにくい)

⚪︎ オーラルフレイルは、口回りの筋肉が弱ることによって起こる。
⚪︎ 65 歳以上の 2 人に 1 人がオーラルフレイルのリスクがある。
⚪︎ オーラルフレイルの人は、2年後にフレイルになりやすい。
  (要介護の状態になるのを早めてしまう)
⚪︎ 人に会うことや話すことが億劫になり、社会的孤立に陥る
  (適切な対策をとれば、改善できる。)

3.お口の健康の重要性と実践

★健康を維持するための3つの柱

✅ 栄養(なんでもおいしく食べられる)
✅ 身体活動(適度な運動習慣をもつ)
✅ 社会参加(社会とのつながりを持つ)

★プラス4本目の柱

✅ 口腔ケア(自分の歯プラス入歯で20本以上保とう)

★40代の3人に1人が「オーラルフレイル予備軍」

 → 対策をしている人は、2割
   何をしたらよいかわからない人 72%

講座風景

★実践

  🟦 ポッピングトレーニング
  🟥 パタカラ体操
  🟪 声帯の衰えチェック
  🟨 お口筋トレうがい

※いろいろな実践の中から、自分にあう方法を継続して行うことが
大事だと感じました。

◎ さいごに

ある統計で、人生最後の後悔を聞いたら、2位があまりお酒を飲まなければ良かったで、1位が歯をもっと大事にすれば良かった、であった。お口の健康は、身体の健康につながる(全身の健康の入口)ことを念頭に、これからはオーラルフレイル予防に取り組んで欲しいとのことでした。

講座内容

⭐️受講者からの感想

・説明がていねいでわかりやすかった
・自分の専門分野を越えて、とても有意義なお話を聞くことができてよかったです。ありがとうございました。
・フレイルという言葉は聞いた事はあったが、詳しく中身を知ることが出来てよかったです。声帯が衰えると、つまずくとか、ふんばりがきかないとか驚きました。今日教わったトレーニング、ぜひ続けていこうと思います。顔周りもシャープになる!嬉しい≧U≦