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講座レポート2023.08.25

【⼤学教授が教える】効果的なアンケートの作成と分析を学ぶ

ふくだみのり
ライター:ふくだみのり

知っているようで知らないアンケートの基礎

【⼤学教授が教える】効果的なアンケートの作成と分析を学ぶ

仕事やプライベートなど、日常生活で活用する機会が多いアンケートですが、作成方法や分析の仕方について詳しく知っている方は意外と少ないのではないでしょうか?

今回は、2023年8月20日(日)に開催された『【⼤学教授が教える】効果的なアンケートの作成と分析を学ぶ』の様子をレポートしていきます!

座学のほか、パソコンを使った実践を交えてアンケートの基礎を学びました!

7つ道具を活用したアンケート設計

【⼤学教授が教える】効果的なアンケートの作成と分析を学ぶ

講師は、秋田県立大学システム科学技術学部経営システム工学科教授の嶋崎真仁(しまざきまさひと)さん。大学教育を活用した地域活性化を目指して、2010年から企業支援プログラム、2016年から起業体験プログラムに取り組まれています。

【⼤学教授が教える】効果的なアンケートの作成と分析を学ぶ

まずは、「新商品企画7つ道具」を活用したアンケート設計について説明がありました。新商品企画7つ道具とは新製品や新サービスを開発する際に、顧客のニーズをもとに最適な企画を行うための一連の手法で、下記の流れに沿って進められるそうです。

①仮説発掘法(感動仮説の創出)
②アイデア発想法(感動仮説の創出)
③インタビュー調査(顧客調査による仮説検証)
④アンケート調査(顧客調査による仮説検証)
⑤ポジショニング分析(顧客調査による仮説検証)
⑥コンジョイント分析(最適コンセプト決定)
⑦品質表(技術への橋渡し)

アンケート設計にはこれら7つのプロセスを踏む必要があることを知り、受講者の皆さんは驚いている様子でした。

解析事例をご紹介

【⼤学教授が教える】効果的なアンケートの作成と分析を学ぶ

続いて、ゆるキャラ研究グループが解析した「CSポートフォリオ」をもとに解析事例の紹介がありました。顧客を対象に商品やサービスの満足度を調査するCSポートフォリオは、改善項目や強みの理解に役立つ手法なのだそう。CSとはCustomer Satisfactionの略で、“顧客満足度”を意味します。

グラフでは、「会ってみたいと思う」「全体のフォルムが良い」「動きに好感が持てる」など、解析に必要な項目を複数作成し、データに落とし込んでいます。縦軸の値は各データ列の平均値を指し、縦・横軸の補助線はそれぞれの数値の平均値を指すと嶋崎さんは説明しました。

Googleフォームによるアンケート作成と展開

【⼤学教授が教える】効果的なアンケートの作成と分析を学ぶ

シンプルで使い勝手が良く、無料で手軽にフォームを作成できるGoogleフォーム。ここでは“チェックボックス”や“プルダウン”をはじめとする回答法の種類について説明がありました。

回答法には、文章や単語を回答者自身に記入してもらう「自由回答法」と、あらかじめ回答を選択肢として用意する「プリコード回答法」があると話す嶋崎さん。プリコード回答法には「単数回答法(例:プルダウン)」「多数回答法(例:チェックボタン)」「順位回答法」があるそうです。

回答法を選ぶ基準として、項目が複数ある場合はチェックボックスを選択し、複数の項目の中から選択する場合はプルダウンやラジオボタンを選ぶことをオススメしていました。

アンケートを作成してみよう!

【⼤学教授が教える】効果的なアンケートの作成と分析を学ぶ

講座の終盤は、先ほど学んだGoogleフォームを使ってアンケート作成を実践しました。事前に用意されたアンケートシートを用いて作業に取りかかります。

まずは各種設定や回答受付の操作を行い、アンケートの枠組みを作成していきます。アンケートの主旨についてまとめる場面では、“回答所要時間”や“目的”、“プライバシー権”や“回答期限”など、最低限記載しておきたい情報の説明がありました。そのほか、回答用URLの取得やQRコードの作成方法、ファイルのアップロード手順についても解説がありましたよ。真剣な様子でパソコンに向き合う受講者の姿がとても印象的でした。

【⼤学教授が教える】効果的なアンケートの作成と分析を学ぶ

グラフを作る上で、結果が明らかになるようにすることを大事にされている嶋崎さん。「縦軸と横軸の項目を何にするか。それによって何が読み取れるかをしっかり考えてほしい」と話しました。

座学だけでなく、パソコンを使って実際にグラフ作りに触れる機会もあった本講座。講座終了後も質問が飛び交い、グラフ作りに対する皆さんの意欲の高さが伺えました!今回の学びを日々の生活に取り入れていきたいですね。

ではでは、また講座レポートでお会いしましょう!