薬膳のお話第3弾の今回は、本宮寺から中央公民館調理室へ会場を移し、「お手軽にはじめる薬膳的生き方 〜マイふりかけ作り〜」と題し、引き続き佐藤善廣さんを講師にお迎えしました。
「薬膳的生き方を毎日の食事にどう活かすか」をメインテーマにお話いただき、自身の食事に自信をもってMyライフを過ごすため、身近な食材を使ってMyふりかけを一緒に作り、最後に楽しく試食会を行いました。

名付けて ≪ My Life My Rice 毎ふりかけプロジェクト(仮) ≫
講師は、コロナ過に薬膳の勉強をしたそうで、薬膳は自分や相手に合わせて作るものであり、今回の講座では「自分にいいもの」を持って帰ってほしいと言います。
勉強した上で、薬膳には“失敗しながら感じ、分からないままに進んで分かっていくこと”と、“理解してから深めていくこと”の、ふたつの楽しみ方があると感じたようです。
大事なこととして、薬膳=食べることだけではなく、飲むこと、着込むこと等も含むということです。

質問です。自分の体は何でできている?
この質問に、水などの意見が出ましたが、中医学的に答えると“気(氣)”となります。そして生きていると“気”を使い、それは減っていくため、補う必要があります。
今回は、気を補うために食材をいただくという根本的な考えのもと、モノサシ(地図)を中医学の考え方に持ち替えて、減った気を薬膳(食材)によって補うという目的を持って、ふりかけを作りました。
「気」は色々なものに分けられます。その一部を簡単にご紹介。

- 【四性】寒・熱・温・涼+平
寒い時は、温・熱を多めに取り、熱い時は、涼・寒を多く取りたいなど、季節によって偏って多く食べることも薬膳の考え方では良いこと。 - 【五味】酸味・苦味・甘味・辛味・鹹(かん)味 :味わい
今の時期は、辛味、酸味を取りたい。辛みは発散する働きがある。この味わいの使い方で、薬膳の深みが増す。 - 【五臓】腎・肝・心・脾・肺 :人体マップ
相性・相克という関係性・バランスがある。 - 【気・血・津(しん)液】
これを気と血・心のふたつに分けて細かく見て、多いか少ないかでどこをどのように改善すべきか判断する。
年齢・性別・体質などの変化も大事な判断材料。今の身心の状態と食事によってどうなるか、どうしていきたいか考える。
ここで、受講者の方に最近の体調不良を伺うと、『手足が冷える』とのこと。
この場合、まず【気・血・津(しん)液】のうちの気を一番に見ます。気には、温煦(おんく)という温める働きがあります。
また、ただ過不足だけではなく、巡っていない状態も不調となります。物はあるが必要なところに届いていない状態のことを指し、末端冷え性等を引き起こします。このように、症状等によってどこを見て、どこを改善するべきかにより、選べるものも変わっていきます。
とても深い講話を聞いたあとは、試食会を開始。

- ① 佐藤住職の座禅会でも用いられる※基本形だという、黒胡麻・白胡麻・【秋】松の実・【冬】胡桃(クルミ)・【平時】カシューナッツの食材を使った“ふりかけ”。この5つの食材の他にも様々な食材が用意され、受講者それぞれが今の体調や気分に合わせて材料を選び、カスタマイズしたマイふりかけを一口一口味わうように食べていたのが印象的でした。
- ② 〈今の季節に〉★脾の用心=湿にアプローチする “麹納豆”
納豆:温/寒、 米麹:温/辛甘、 人参:平/甘、 切り干し大根:涼/辛甘、 ひじき:寒/鹹、 昆布:寒/鹹

このように、それぞれの食材には性味というものがありますが、温めたいからと温のものだけ、冷やしたいからと涼・寒のものだけ取り入れるのは△。今の季節、温めたい場合は、温と逆の性味である涼・寒を持つ食材を入れることで、やりたい方向性を際立たせることができます。 クミン、コリアンダー、生姜、ニンニク、お塩、ターメリックを基本とし、大豆ミートとお肉を加えた“スパイシーそぼろ”もご用意いただきました。
- 〔薬膳・中医学ポイント〕
- 〇※基本を繋げて、自分で考える力を養うことが大切
- 〇食事で少しずつ体調を変えていく
- 〇食べる事も大事だけれど、出ていくことも大事!!
薬膳はアレンジが効き、自分用にカスタマイズできることが特徴で、日頃使っている食材に応用し、効果を考えて食べるのもおすすめ!

今の自分にはいらないかなと取らない選択肢ができるのも、薬膳を勉強し食事に取り入れる楽しさです。
自分のため、そして誰かのために、元気な時、具合の悪い時、治りかけの時、忙しく過ごす時期、慣れない環境、季節や朝、昼、夜、夜中など、何が必要かと考える時間や気持ちを捨てないで食事し提供してほしいと話されました。

今回の講座で味わったことを繋げ、薬膳の人生を長く楽しんでほしいという講師の言葉に、薬膳の学びの深さを感じました。
⭐️受講者からの感想
・ふりかけを通して、体を知る事の大切さを再認識しました。
・薬膳は奥が深いなと思いました。自分の体の状態に合わせていろいろ試してみようと思いました。
・あっという間に時間が過ぎました。ふりかけも美味しかったし、質問にも答えていただき、ありがとうございました。食材としていいものでも合わないものもあることを知り、生活したいと思います。
・自分の体調に合わせたものが、簡単に作れると思いました。楽しんで作って健康で行きたいです。ありがとうございました。



