今回の講師は、各種イベントのMC・ナレーション・ゴルフ番組にも出演しているフリーアナウンサーの真田かずみさん。
★ アナウンサー時代の話
・テレビ番組でナレーションを行う時、ナレーションを行う前にディレクターと番組につい
て多くの勉強をしていた。
・作品に気持ちを落とし込むためには時間が必要であった。
・人口減少問題など負のものは少し暗めの声を使い、子育て支援などは口を開いて明るい声
にしている。
・笑顔が浮かぶ映像を作り、想いを声で伝えることは、とても奥深いことであった。
・アナウンサー時代は、取材・映像の編集など一貫した業務を行なっていた。
・明瞭な発音、わかりやすい言葉を使う。
・伝わる話し方の基本は、相手を意識して話すことである。
★ 声作り「伝わる声」とは?
聞きやすく、感情を感じ取れる声
🔷 伝わる声に必要な3つの材料
① 聞き取りやすい声の大きさ
ポイント:体の緊張をほぐす
1、両手をくんで高く上げ、思い切り腕をのばす
2、一気に力をぬく
3、良い香りを嗅ぐように鼻から息を吸い込む
4、その表情と喉の状態をキープしたまま「ん〜」とハミングする
5、3・4を1〜2分繰り返す
・一番響きの良い声は、「ソ」のトーン
② 言葉が聞き取りやすい
ポイント:母音が重要(口の形を意識してゆっくり話す)
母音法の練習 例)おはようございます→おあおうおあいあう
③ 声から感情が感じとれるか
・表情=声(声・抑揚) ※笑顔の声が一番
泣き顔 笑顔 怒った顔 (表情と声はリンクしている)
★ 朗読までのステップ
① 黙読
・伝えたいことは何か
・自分も映像を思い浮かべる
・構成の流れを考える(起承転結)
② 音読
・言葉の意味、読み方
・読みづらい文章の把握
・どう読むか?を考える
・スピード/感情を込める/強調/声色/間/ブレス位置
※読みやすいようにブレス位置を決める
③ 朗読
★ 朗読のコツ
・普段より少し高く、大きな声で(ソのトーン)
・口角を上げる
・一音一音はっきり発音する
・語尾をおさめる
高いトーンから低いトーンへ弧を描くようにイメージする
・抑揚でメリハリをつける
・文章の意味を理解
「5W1H」を意識する(だれが/いつ/どこに/何を/なぜ/どのように)
・間を意識する
場面が変化、時間が経過した時
余韻をもたせたい
想像させたいとき
セリフと文章の区切りをつけるとき
最後に朗読の体験「かぐや姫」を参加者で朗読をしました。
★ 質疑応答
Q 読み間違いをしたときはどうすればよいか?
A 相手が聞くだけの場合は、言い直さなくてもよい。
原稿を持っているのであれば、言い直すこともある。
Q 朗読しながら、顔を上げるタイミングは?
A 朗読の場合、原稿を読みまちがわないために、無理に顔をあげる必要はないと思う。
Q 絵本の読み聞かせの本の選び方は?
A 朗読や読み聞かせ用として、童話は読みやすいと思う。
Q 登場人物の声の使い分けはどうすればよいか?
A おじいちゃん、若い人、などは分かりやすいが、動物の場合などは使い分けがむずかしい
と思う。それなりの特徴を出しながら自然の流れで朗読してほしい。
⭐️受講者からの感想
・「表現のコツ・声の出し方」初めての世界でした。とっても楽しかったです。自分で実践するのは難しかったですが、講師の先生のビデオで番組により全く別人に聞こえて、内容によってトーンを変えていることがすごくよくわかりました。(毎週見ているゴルフ番組の方が講師の先生なんだと今日、知りました。)参加された方々の読み方もすごく上手で感激しました。滑舌=活舌・・・母音方は日常にも生かせそうです。
・とてもわかりやすい内容でした。ゆっくり、語りかけてくださって話していて、聞きやすかったです。