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講座レポート2026.06.09

写経講座 〜般若心経をひらがなで写経してみませんか〜

 令和8年度最初の講座として、今回は「写経講座 ~般若心経をひらがなで写経してみませんか~」と題し、大館市在住の書家小久保 洋子(凰洋)さんを講師にお招きし、ひらがなの写経を学びました。

自己紹介・講話

 はじめに、自己紹介も含めて「空海と美術館への思い」をお話し頂きました。比内町五日市にFuji美術館を開設し館長を務める小久保さんは、ボランティアで写経会を開いており、最近は戦争に関するニュースも後を絶たないため、平和を願い写経体験をしていただきたいと、この講座の講師を快く引き受けてくださいました。
 写経は42歳の時に始め、その時に空海を知ったとのこと。空海は、日本に般若心経を広めた人物で、字を書けない方のために画で書く写経も広めました。空海についての思いを綴られた資料も配布され、受講者が真剣に読んでいました。
 写経を通じて、韓国・中国・日本の友好活動もされており、中国は画も書も書けることが書家としての基本であったそうです。小久保さん自身も絵画・漢詩・書を習い、Fuji美術館には数々の作品が飾られています。
 写経は『精神のお薬』だそうで、1日に5文字・10文字でも書ける時に書いて、完成した時、“よく書けた、何を祈ろう”と考える時間を持つ人が増えてほしいとおっしゃっていました。

写経体験

(講座時間内で全て書けなくても、後日完成させ、日付けとお願いごとを記入する。)

《ポイント》

・筆の持ち方は、必ず90度
 斜め(45度)だと、ただ墨が流れるような状態になってしまう。
・筆の毛先
 紙の中まで突き刺さるようなイメージで書く。
・ゆっくりと、感情を込めて書く
 言霊=言葉には魂が宿っていると言われるように1文字1文字に意味がある【1字の表情】を意識する。

 ひらがなは簡単と思われがちですが、実際は凄く難しいということを感じる写経講座となりました。小久保さんのお手本は、細い線でも強弱があり、書き始め、とめ・はね・はらいが綺麗でした。受講者には、“入ってとめる”ということを意識するように伝えていました。
 文字の線が太くなってしまう場合は、不要な半紙等で筆の毛先の向きを揃えて書くと良いそうです。また、書いたところが滲まないように半紙を半分に折ったものを紙の上に重ねて書き進めると良いなど、小久保さんの長い経験から培った工夫が沢山見られました。

 写経は“勉強のひとつ”で、薄すぎず、濃すぎない文字を書くことが大切です。受講者は筆を持つ手に力を入れ過ぎないようにしたり、試行錯誤して書き進めていました。
 小久保さんは、受講者の方々に「上手」と声をかけ、直接筆を持って指導している場面もありました。“筆を休めることも大事。時々緑を見て休んで”というアドバイスもあり、リラックスして写経と向き合える時間であったと思います。

 ★筆は大切に! 半紙で墨を拭き取り、濡れたティッシュ等で優しく拭く。

 今年度の大館学び大学のコンセプトは“学び続ける”。小久保さんが教える、写経を習慣づける方法は『食卓に置いておく』ことです。食事の前後などに書き進めることが出来ます。少ない文字数でも書き続けることが大切です。

まとめ

 約1時間の長い体験講座となりましたが、受講者の皆さんは集中して取り組んでいました。写経をやったことのない方も多く参加しており、初めてのことにチャレンジする姿や、思いを込めて丁寧に書いている姿が印象的でした。
 学び大学では昨年度、お寺で写経講座を開催しましたが、知らなかった“ひらがなの写経”に出会わせてくださった小久保洋子さんに感謝するとともに、ぜひ受講者の皆さんにもこの経験と出会いをきっかけに、より沢山の日本文化に親しんで貰えたら嬉しいです。

 写経(特にひらがな)は簡単なようで、作品にしようと思うと難しいけれど、
楽しさが出てきて、美しい文字が書けるようになる。

⭐️受講者からの感想

・空海の凄さを先生のお話から興味を持ちました。何気なく書いているひらがなの難しさを感じました。
・久々に般若心経を書きましたが、ひらがなは初めてでしたので、新たな気持ちで書くことができました。無心になって書きました。有難う御座いました。
・先生の語り方が優しく、長年の経験からにじみ出るものがあり、ひと言、ひと言、心に伝わってきました。
・久しぶりに筆を持ちました。写経=精神の薬という言葉が心に残りました。とても楽しかったです。有難う御座いました。